東京・銀座の一等地に5月末、「ザ ロイヤルパークホテル 銀座6丁目」が開業した。観光客でにぎわうこの街では、昨年からホテルの開業ラッシュが続く。その背景には、高い宿泊料もいとわない外国人観光客の存在がありそうだ。
開業したのは、地上15階、地下1階で273客室ある大型ホテル。ロイヤルパークホテルズとしては銀座で3軒目のホテルになる。昭和通りに面し、東銀座駅から徒歩3分という好立地に開業した。歌舞伎座、築地にも近い。宿泊料は1泊1室3万円~と高価格に設定されている。
ホテルのコンセプトは「GINZA POP」。レトロとモダンが共存する銀座の歴史を色合いやデザインで表現したという。日本の文化や食を生かすため、宿泊者専用の大浴場をつくった。1階の「洋食屋 銀座ランプ亭」では朝食時間帯、10種類以上の具をその場で注文して料理人が目の前で作ってくれる「おにぎりコーナー」もある。
最大の目玉が2階の角で、紫色のライトが光るスナック「木挽町クラブ」だ。カウンターとソファの計19席があり、夜だけ営業する。宿泊客だけではなく、一般の客も入れる。
木挽町クラブを運営するアクアプランネットの山崎剛常務は「イギリスにはパブ、スペインにはバールと各国独自のバー文化があるが、日本にはスナックがある。スナックもホテルも人が集まる場所。ならば、ホテル内に人が集まる仕掛けをつくりたかった」と話す。
ホテルにスナック その狙いは
スナックは一般的に「ママ」がカウンター越しに接客する。客はお酒を飲んだり、カラオケで歌ったりすることができる。木挽町クラブでは、多様性の時代にあわせて、男性スタッフもいる。担当者は「スナックは日本ならではの酒場文化。世界に発信したい」と意気込む。
ママを務めるのは、西尾麻紗子さん(36)。本業のモデルを休業してチャレンジすることを決めた。「ホテルにあるスナックなら、ちょっとのぞいてみようかな、と入りやすいのでは。気軽に立ち寄ってほしい」と話す。
1泊12万円の高級ホテルも
銀座ではこの1年で続々とホテルがオープンしている。
シンガポールに拠点を置くア…